神の不在? | TERRA EXTRANJERA

神の不在?

 前回、職場のスリランカ人の事を書いたが、今回は彼ら国の事を書きたいと思う。皆さんも既に知っていると思うが、去年の12月26日にスマトラ沖で起きたカタストロフの二次災害で大津波が発生し、スリランカでは少なくとも46,000人が死亡した。職場のスリランカ人達は、カタストロフの翌日とても悲壮な顔つきをしていた。


 或る同僚の一人パスカルが言った。「お前、昨日TVを見たか?」何も知らない僕は「いや、見てないよ。昨日はベルギーの友人の家で、Noel(クリスマス)を祝ったんだ。なんで?君は?」彼は言う「お前知らないのか?俺の国でとんでもないカタストロフが起きたんだ!信じられない!!」いまいちその時はピンとこなかったが、その時はなんとなく彼を憐れんだ。


 その夜、TVを見ると、そこには非現実なる光景が写っていた。そしてTVが「TUNAMI、TUNAMI」と日本語に似た言葉を連呼する。日本語が語源のTNAMIとは、世界共通語らしい。これでパスカルの言った事が理解できた。僕がベルギーで楽しんでいた時に、スマトラ沖では信じられない事が起きていたのだ。僕は職場のスリランカ人達を今度は心から憐れんだ。そして日本に住んでいたら、こんな身近にスリランカ人と接さないだろう。この問題を、凄く身近に感じる事が出来るのもParisだからかもしれない。


 今回はNPOのBlogに書いてある記事みたいな文章になってしまったが、これが僕の日常の一部であることを判ってほしい。この世界は神の不在なのかもしれない・・・

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