ジプシーのとき
今日では芸術界も商業主義が蔓延り。芸術の境界線が曖昧な時代。死語になりつつあるこの言葉。
だが巴里では、古き良き時代の名残が、まだ微かだが生きている。
遥か彼方からこの土地に訪れ、己の芸術の為に全てを捧げ、身を沈める芸術家たちが住んでいる街。
我々日本人も、Ecole de Paris(ヱコール ドゥ パリ)と呼ばれていた時代以来
多くの芸術家が海を渡って巴里に辿り着いた。
そして名誉や金を手に入れた者。理想が描けず巴里を彷徨う者。又は夢破れ祖国に帰る者。様々だ・・・
日本人で有名なのは藤田嗣治(ふじたつぐはる)またの名はレオナール藤田(1886~1968年)
なんかサルバドール・ダリと同じに臭いがする。つまり守銭奴。個人的には好きになれない画家ですが。
同時代では、あまり知られていない日本人の画家がいますが。
近日中のBLOGで紹介したいと思います。
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* ヱコール ドゥ パリ = パリ派
20世紀前半、ボヘミアン的な生活をしていた画家たちを指す。出身国も画風もさまざまである。
印象派の様にグループ展を開いたり、キュビスムの様にある芸術理論を掲げたものでは無い。
そうした意味では「パリ派」とはいっても、一般に言う「流派」「画派」でも無い。
アメデオ・モディリアーニをはじめ、個性的な画家が多く、後の世代の画家たちへの影響も大きい。
Wikipediaより抜粋
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そして現在に至り、この巴里幻想は現代の芸術家にも宿っている。
巴里に集まってきた芸術家志望。又は売れない芸術家達は、いつも簡素な服装をしている。
La bohme(ラ・ボエーム)とはGitanes(ジタン)やジプシーという意味を芸術家に向けた仏語。
もう一つの意味は、チェコ共和国のボヘミア地方を指す。
この土地は多くのジタンが居住していたから皮肉で使われた。
売れない芸術家たちは、ジタンのように妨げられた存在として見られているのだ・・・
上記画像はフランスの老舗タバコ。Gitanesです。
いつ見ても飽きの来ないデザイン。そして極上のセンスを感じられます。
Serge Gainsbourg(セルジュ・ゲンズブール)の愛用で有名だと個人的には思うのですが。
ジタンを片手に彼は何を夢想しているのか?そして彼とジェンー・バーキン。絵になる二人です。
昔はスノッブな彼に憧れました。今はそれほどでもないですが・・・
何故かというと、スノビズム(俗物主義)は僕の思想に合わないと判ったからかな!!
そう言えば、オペラにもLa bohmeと言う舞台がある。作曲者はジャコモ・プッチーニ(1858-1924 )
それでは本題に入ろう。
現代のLa bohme(ラ・ボエーム)たち。実はパリ市内にアトリエを構えているコミューンがある。
このアーティストコミューンを知った経緯は、或る日本人の方からココの撮影を頼まれたのが切欠。
具体的に何処に存在するかは秘密。観光名所にはしたくないので興味ある方は自分で調べてください。
その名は Les Figos
この敷地内には、巴里で活躍する様々なアーティスト達が、創作と居住を兼ねて住んでいる。
アーティストが住み着く以前は、Les Figos(ラ・フリゴ)という名前の通り冷凍保存庫として使われていた。
僕は一度、フランスの友人のJAZZリハーサルをこの館内で撮影した。
そして、映画でもロケに使われた事がある。
館内を覗いてみたい方は Friched.net をクリックすればご覧になれます。
このWebサイトはEU圏内の廃墟を紹介してくれる。世界中に存在する廃墟マニアには堪らないだろう。
僕自身、廃墟を見つけると何故か心が惹かれてしまい、つい写真を撮ってしまう。
このように廃墟には不思議なものを感じてしまうのだ。
奇妙と思われる人もいるだろうが、何故か心が落ち着くのである。そして夢想に浸れる場所でもある。
4~5年前かな?
僕が東京に住んでいた頃。原宿や代官山に同順会アパートというのが存在していた。
現在、その建物は解体され、その敷地にはモダンなアパルトマンが建っているのだろうか?!
なんとも味気ない。日本の行政には本当にウンザリさせられる。
これはEUと日本の文化の決定的な違いである。破壊と創造。いやっ、建造の文化Japon!!
はっ、つい取り乱してしまいました。すみません。
そして今回、記事を書きながら思い出した映画が2本ありました。
監督はエミール・クストリッツァ 。旧ユーゴスラビア製作。本編に流れるサントラがお勧めです。
それと、フィンランドの奇才アキ・カウリスマキ の人生讃歌。La Vie de bohême(ラヴィ ド ボエーム)
このように現代に生きるLa bohme(ラ・ボエーム)
けして彼らは裕福じゃない。だがアーティストは内なる創造をしているだけで幸せなのだと思う。
生活の為には最低限の物があればいい。物が心を満たしてくれるのは、ほんの僅かの時間だけ。
これは個人的な思考なので、全てのアーティストに当てはまるかは定かでないが。
芸術から学ぶことはとても尊い。
確かA・ロダン曰く。「芸術とは自然が人間に移ったものです。肝心なのは鏡を磨く事です」と言ってたな・・・
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