曇りのちテポドン
今朝方の8時ごろ友人のN君から電話があった。
彼の第一声は
『テレビ観たか?北朝鮮が日本海にテポドン を6発発射したんだぞ。知ってるか?』
僕は固唾を呑んだ。
『マジで?!とうとうヤッたか北朝鮮・・・』
寝ぼけていた意識も吹き飛んだ。
だが、あいにく我が家にはテレビが無いので視聴出来ないのだ。
そのようにN君は言い残すと『じゃーね』と言い電話を切った。
なのでネットで調べてみたらこの事件に対しての全容が書かれていた。
『今朝方午前6時と8時に計6発を日本海沖に発射』
朝っぱらから血圧が上昇する話題だったので、これを書きながらもいまだに少し興奮している。
そんな想いを抱きながら、本日も詰まっている仕事に没頭。
そして、仕事も23時に終わり、急いで自宅に帰宅。
だが、会社に自宅の鍵を忘れて絶句。ただ自分の失態に苦笑するだけ。
会社に着き鍵を素早く手に取り、すぐさま駅に向かう。
振り向くな、振り向くな、振り向くな!!
競歩で駅まで向かう。それにしても『テポドン』という言葉が脳裏を離れない。
仕事帰りに渋谷駅のキオスクと言ってよいのか?それとも新聞スタンドと言ったほうが適切だろうか?!
とにかくこの親父から新聞を一部購入する。そして親父に頼んで写真を撮影。
撮影しながら親父に質問してみた。
『今日の夕刊の売り上げは?』
親父は咥えタバコを燻らせながら、渋い顔で『先ず先ずだな』と答えた。
夕刊を読みながら情報を収集した。今回で威嚇発射は5回目だったのか・・・
テポドン2ミサイル打ち上げ台模式図 テポドン発射台の衛星画像
そう言えば今から5~6年年前
北朝鮮がテポドンを日本へ威嚇発射したとき。
メディアの反応は事態を軽く捉えていたように思える。
それは日本国民にも反映され、ジョークとして受け取られた感じがした。
恐怖をユーモアに還元するのは良い事かもしれないが
そろそろ、この国はもっと深刻に事態を認識し、危機感を抱いても良いのではないか?!
僕はそんな自分の祖国に対して何故か変な違和感を覚えた記憶がある。
電車の中でも渋谷駅でも特にいつもと変わらない光景が
今日の出来事に対しての真実味を鈍らせる。
下記の写真は
『テポドン発射15時間後の渋谷と山手線の車内』
漫画を読んでる者もいれば、大酒喰らって千鳥足で歩いている者、携帯電話と睨めっこしている者。
何も変わらない光景。
すごく奇妙な違和感を覚える。それとも僕が神経質になりすぎなのか?
もし、このような事が他国で行われたら許されない行為だろう。
そして、いつもの事ながら、何故かこの映画を思い出した。
とんでもない駄作だが、ストーリーが今日の出来事と似ているのが気になった。
そして、極東が抱える歴史問題。それは一筋縄では解決されない深い傷跡。
今後の北朝鮮の動向も気になる。
原爆を落とされた日本国民は、テポドン如きじゃ動じないのだろうか?!
こんな感じで、帰国四ヶ月目に起こった『 L’ecume des jours 』なのです。
Monde