moi un noir
昨日のイベントも無事に終了。
いや~、気が付いたら日本はすっかり金鳥の夏を迎えましたね。
そう言えば今回は『モードの夜』に来てくれた方々どうもありがとうございます。
イベントの趣旨を旨く伝えられなかった点もありますが
我々も反省点を活かし、これからも色々試行錯誤で映画難民が集える空間作りを心がけて行こうと思います。
「モード」と「映画」、この2つのベクトルが融合した映画『モード・イン・フランス』は
その壮大な2ジャンルを妥協することなく表現しようとしたため観客に混乱が生じ
公開当時は「B級のSF映画」(SFでもないのですが…)とも評価されたのですが
最近になってNYやパリの美術館などで上映されるなど再評価を受けたいわくつきの作品。
楽しんで頂けたなら幸いです。
さて、突然ですが次回のテーマが仲間内で殴り合いの末に決定しました。
テーマは映像人類学!!
さて、映像人類学とは?!
映像の世紀が切り開いた真新しい学問の分野であり、民俗学とは趣向を凝らしたもの。
具体的に判りやすく伝えると映像人類学とは:1910年代より発達した
秘境の地を紙とペンではなく、映像で記録する研究です。
つまり、ドキュメンタリーの事なのです。
その世界でもまだ真新しい分野の一つで、世界的に署名な学者とは・・・
ヌーヴェル・ヴァーグ運動が発生した1950代後半
J・LゴダールやF・トリュフォーなどに影響を与えた同時代の監督。
その名はジャン・ルーシュ
知っておられる方もいるだろうが、『パリところどころ』というパリを舞台にしたオムニパス形式の映画
北駅編の監督として参加しています。余談ですが僕は個人的にこの北駅編がお気に入り。
話が脱線してしまいましたが、本来の分野である映像人類学にクローズアップしてみると
アフリカのガーナの若者の間で流行った「Hauka」という儀式を記録した
「狂気の主人公たち(Maître Fous)」(1954年、上映時間:28分)は、必見です!
これはイギリスの植民地下にあったガーナで、自分たちの国家を“擬似”再建国するために行った
精神的な宗教儀式で、ある者は軍隊の大尉や女王に、またある者は警察官や町民になりきり
トランスする…という一見かなり危ない光景です(苦笑)
しかし、ジャン・ルーシュ監督は残念なことに2004年に亡くなりました。
しかも監督の記録した「ある夏の記録」「我は黒人」などの数々の遺作も
日本では小規模で公開されたものの、日本語字幕でのDVD作成は殆どされておらず
著作権の関係上、日本での公開は難しいとのことです。
なので我々は次回の企画にジャン・ルーシュに師事していた唯一の日本人
国立民族学博物館名誉教授、大森康弘氏をゲストとして招いて
ジャン・ルーシュ監督についてや映像人類学のついてなどを語ってもらいたいと思い
大森教授と交渉中。
状況は随時このBLOGにup して行きたいと思います。
なんか今回は変にお堅い感じの文章になりましたが
それは夏の暑さのせいや、変な物を食べたからではないのでなのであしからず・・・
le film clandestin